「300万円を返せ」
でも、当社側が負担していた
約700万円は?
XR関連約1,007万円
DMO側約300万円
当社側約700万円
当社の協議記録・認識では、DMO側から制作費を抑えたレベニューシェア方式での実施を求められ、当社は協業継続を前提に約700万円相当を負担する事業設計を受け入れていました。約1,007万円の仕事を300万円に値下げして売ったのではありません。相手側の負担を約300万円に抑えるという条件に当社が協業前提で応じ、残る約700万円相当を先行負担して事業開始後の収益から回収する設計でした。
※約1,007万円は2026年5月22日付の見積(GA-2026-SEIFA-005・税込10,069,375円)。約300万円/約700万円の負担・回収構造をそのまま記載した契約書・メール等は、現在確認できていません。
- DMOから観光DXの相談 打合せ依頼
- 旧NFT事業の第2フェーズを見送り 停止の要請
- 斎場御嶽の閉鎖・無料期間にも新しい収益が必要
- 1,000万円の制作費を負担することが難しいとしてレベニューシェア方式を求められ(当社の協議記録・認識)
- 当社が約700万円相当と売上リスクを負う形で協力
300万円という金額には、それ以前の現地AR案と市側との協議経緯がありました。約1,007万円の仕事全体を300万円に値下げしたものではありません。
なぜ300万円になったのかを詳しく見る →
ところが――
事業そのものが中止されました。
売上が上がらなかったのではありません。
売上から回収する機会そのものが失われました。
金300万円を……ご返金ください
2026年8月3日差出 書留内容証明郵便(DMOなんじょう株式会社代理人)より 全文を読む
では、なぜ事業は終わったのでしょうか。
内容証明には、当社が「第三者を糾弾するかのような記事」を掲載した旨が記載され、「上記協定第18条2項にしたがい解除します」とされています。
しかし、どの記事を指すのか、いつ掲載された記事なのか、どの記載を問題としているのか、また、その事実が第18条2項の①〜⑤のどの号に該当するとするのかは、文書上特定されていません。確認表を見る
DMO公式サイトに掲載され、
その後閲覧できなくなった記事には、
何が書かれていたのでしょうか。
図中の根拠資料: 100万円商品・購入導線 停止・説明の要請 謝罪・非公開化 「私たち4者」 公募・仕様書 280万円契約 PoCの実績を見る →
この経緯の詳しい説明を読む
発端は、旧NFT事業に関連するサイトで、1点100万円の商品と購入手続へ進める導線が確認されたことでした。100万円商品・購入導線
DMOなんじょう自身も関係事業者へ停止と説明を求め、7月9日には日本Web3ツーリズム協会側から「DMOなんじょう様の事業として誤認され得る状態」だった旨の謝罪と、Shopifyを非公開にしたとの連絡がありました。停止・説明の要請 謝罪・非公開化
ここまでは、100万円の商品ページと購入導線に対する緊急対応です。
しかし、その後、別の問題が生じます。
DMO公式サイトでは、市民や利用者に向けて、100万円商品の注意喚起だけでなく、旧NFT事業の状況やPoCの実績についても検証・説明する記事を掲載していました。
その後、これらNFT関係の掲載について削除を求められたとする当社側の記録があります。
販売導線を止めることと、公費で行われたPoCの経過や結果を市民へ説明する記事を閲覧できなくすることは、同じ問題ではありません。
さらに確認を進める中で、5者基本合意とは別に、well f.m.の杉浦裕樹氏が「私たち4者が設立しようとしている合同会社型DAO」と説明していた公開記録も確認されました。「私たち4者」
そこで、次に確認する必要が生じたのが、
「そもそも、このNFT事業は何を試すPoCで、実際にどのような結果だったのか」
という点です。
PoCは、実施したこと自体ではなく、何を試し、どのような結果が出たのかを検証するためのものです。
そのため、当時の実績値、事業者報告、運用状態を整理し、DMO公式サイト上で「検証結果のご報告」として公表しました。
この「検証結果のご報告」は、第三者アーカイブの取得記録では、2026年7月22日10:17:06時点でHTTP 200・本文あり、7月27日19:06:08時点でHTTP 404となっていたことが確認されています。
では、PoCの結果を検証するためには、どこまで遡る必要があるのでしょうか。
実績だけを見るのでは足りません。
誰が事業を設計し、どのような公募が行われ、誰がその公募を支援し、どのような契約・実施体制でPoCが進められたのかまで確認する必要があります。公募・仕様書 280万円契約
こうして検証は、100万円商品の緊急対応から、PoCの実績へ、さらに公募・契約・事業形成へと遡っていきました。
- 100万円商品・購入導線を確認
- DMOが停止・説明を要請
- Web3ツーリズム協会が謝罪・Shopify非公開化
- 検証記事について削除要求の記録
- 「私たち4者」の公開発言を確認
- PoCの実績を確認・公表
- 公募・契約・事業形成まで遡って検証
南城市で、何が起きたのでしょうか。
契約書・公文書・登記・公開資料から確認できる範囲で、順番に見ていきます。
SCENE 1
まず、ここから始まります。
南城市を含む官民の出資で、観光を担う会社「DMOなんじょう」が設立されました。
- 株式会社DMOなんじょう
- 2026年1月16日成立
- 南城市が出資
DMO=観光地域づくり法人
DMO設立前 — 議会だよりに掲載されたDMO関連事業の補正額
SCENE 2
その成立直後、Web3関連で3本の契約が結ばれました。
280万円、110万円、10万円。合わせて約400万円です。
Web3=NFTなどを含むブロックチェーン関連技術の総称
SCENE 4
その280万円の契約には、さらに別の法人が記載されていました。
契約別紙に、再受託する側として「再委託先 well f.m.一般社団法人」と記載されています。
契約別紙に「再委託先」として記載されていることは確認できます。実際の再委託契約、支払、再委託額、承認手続は確認できていません。
根拠資料を見る
SCENE 5
ここで、ひとつ重要な関係が見えてきます。
善井靖氏は、well f.m.一般社団法人の創設者(ファウンダー)・理事です。
同じ人物について、DMOなんじょうの監査役への就任も公表されています。
SCENE 6
280万円契約が結ばれた日に、その契約の別紙で「再委託先」と記載された法人の役員について、DMO監査役への就任が公表されていました。
再委託先=仕事を受けた事業者が、その仕事の一部をさらに任せる先
善井靖氏=DMOなんじょう 監査役(2026-02-02 就任を公表/2026-03-26 辞任の登記)well f.m.=創設者(ファウンダー)・理事
監査役=会社の監査を担う役職。本件のDMOなんじょうでは、定款により監査範囲は会計に限定されていました
では、この利害関係を誰が確認し、どのように管理していたのでしょうか。
役割が重なっていること自体を、直ちに法的な問題があると評価するものではありません。本サイトでは、契約、公募、再委託、監査等における利益相反の管理や意思決定手続を公開資料から確認します。
SCENE 7
善井氏の関与は、この2つだけではありません。
行政への助言、DMOの監査、再受託側として記載された法人、審査、外部事業者での役職。これらの立場は、どのように切り分けられていたのでしょうか。
SCENE 8
そして、監査役就任の公表、280万円契約、募集資料に記された事業者募集の開始日は、いずれも2026年2月2日でした。
善井氏の監査役就任の公表、280万円契約の締結、募集資料に記された事業者募集の開始日が、いずれも2026年2月2日として記録されています。
同じ日付であることは確認できますが、それぞれの意思決定の因果関係は確認していません。
SCENE 9
では、その公募は?
募集資料に記された開始日から、提案期限まで、どのような日程だったのでしょうか。
募集資料に書かれた開始日と、公募ページ上に表示された公開日は、別の記録です。
根拠資料を見る
SCENE 10
その後、市公式サイト上のDMO関連の募集記事・添付資料など5件は、開けない状態になっています。
以前公開されていた募集記事・添付資料など計5件について、2026年8月18日時点で開けない状態を確認しています。
削除、非公開化、URL変更等の可能性があるため、本サイトでは理由や削除主体を断定していません。
根拠資料を見る
SCENE 11
では、この役割の重なりと利害関係を、誰がチェックしていたのでしょうか。
契約、公募、再委託、監査の手続きと意思決定を、一次資料から確認します。
南城市
出資
株式会社DMOなんじょう2026年1月16日成立
契約
- 280万円日本Web3ツーリズム協会
- 110万円NomadResort
- 10万円100万人DAO
再受託する側として
well f.m.一般社団法人契約別紙に「再委託先」と記載
善井 靖 氏
監査役
創設者(ファウンダー)・理事
3契約合計
南城市アドバイザーとしての関与記録
二拠点・移住ライフ大学運営:株式会社地域創発機構/同社シニアフェロー:善井靖氏
DMOなんじょう監査役
善井 靖 氏
well f.m.一般社団法人創設者(ファウンダー)・理事
Web3関連アワード審査員/公開資料上の表記:Award
- 善井 靖 氏DMOなんじょう
監査役就任を公表 - DMOなんじょう日本Web3ツーリズム協会と
280万円の契約を締結 - DMOなんじょうのWeb3関連事業者募集(公募)募集資料上の
募集開始日
- 募集資料上の公募開始日
- DMOなんじょう公式の公募ページ上の公開日表示
- 提案期限
ページが見つからない状態です。
市公式サイト上のDMO関連の募集記事・添付資料など 計5件
時点で確認
Ch1〜
DMO設立と公費
画像を拡大して見る Ch1|南城市が出資した、官民出資のDMO
DMOなんじょう株式会社は、2026年1月16日に成立しました。南城市議会では、それ以前の2025年6月、資本構成について、南城市が1,000万円、民間企業からは1社あたり概ね500万円を集める方針が説明されています。
また、2025年9月の補正予算について、後に南城市議会が発行した議会だよりは、3,253万8,000円を「南城市観光地域づくり推進事業」として整理しています。
ここで重要なのは、DMOなんじょうが公費だけで設立された会社ではないことです。南城市は公費から出資していますが、会社そのものは官民出資の株式会社です。
この時点で分かるのは、会社の成立と出資構造までです。会社ができる前に、どこまで事業像や資金調達の考え方が具体化していたのかは、設立時点の登記だけでは分かりません。そこで次に、会社成立前の設立経過報告会資料を確認します。
【根拠】完全版 #p-city #p-predmo/EV-0001・EV-0171・EV-0172・EV-0105
Ch2|会社成立前から、NFTを含む資金構想は資料化されていた
2025年10月17日のDMO設立経過報告会資料には、市民株式、ゼブラファンド、DMO発行NFTという三層の資金構想が記載されています。同じ資料には「DMO組織体制案〜組織図善井私案」もあります。
これは、NFTを含む構想が会社成立後に初めて現れたものではないことを示します。
一方、この構想が2025年9月の予算や、2026年2〜3月に結ばれた3契約へ直接つながったことまでは、現在の資料から確認できません。
NFTを含む資金構想が設立前の資料に存在したことは確認できました。次に必要なのは、その時期に南城市の予算がどのような費目・説明で組まれていたのかを分けて見ることです。資金構想と予算が直接対応していたとはまだ言えないため、次章では予算書と議会だよりを別々に確認します。
【根拠】完全版 #p-predmo/EV-0003・EV-0102
NFT/Web3NFT=デジタル上の権利や所有を示す仕組みの一つ。Web3=NFTなどを含むブロックチェーン関連技術の総称
- 外部アドバイザーの所属が公表される
- 市民株式・ファンド・NFTの三層資金モデルが資料に現れる
- 組織体制案が示される
- 人材募集が始まる
- DMOなんじょう株式会社が成立する
Ch3|3,253万8,000円は、予算書と議会だよりを分けて読む
令和7年度補正予算書では、観光費の補正額は3,545万4,000円です。その説明欄には、人件費3費目のほか、出資金1,000万円、補助金1,339万8,000円、委託料914万円が記載されています。
一方、審議後に発行された議会だよりは、このうち3,253万8,000円を「南城市観光地域づくり推進事業」として整理し、DMO設立に伴う出資金、運営補助金、法務アドバイザリー、地域おこし協力隊の募集・運用・サポート業務等と説明しています。
914万円の委託料について、個別の金額と委託先は確認できません。また、この3,253万8,000円と、後に確認されるWeb3関連3契約との会計上の対応関係も確認できていません。
ここまでで、公費側では何が予算化されたかの輪郭が見えました。ただし、この3,253万8,000円と、会社成立後のWeb3関連契約との会計上の対応はまだ分かりません。そこで次は、予算から推測するのではなく、成立後に実際に残っている契約書そのものを確認します。
【根拠】完全版 #p-predmo/EV-0171・EV-0172
Ch4|会社成立後に確認された3本の契約
DMOなんじょう成立後、Web3関連で3本の業務委託契約が確認されています。
- 2026年2月2日 一般社団法人日本Web3ツーリズム協会 280万円
- 2026年2月22日 株式会社NomadResort 110万円
- 2026年3月23日 100万人DAO合同会社 10万円
合計は400万円です。3契約はいずれも契約期間の末日が2026年3月31日です。
ただし、3契約は業務内容が異なります。また、この400万円が南城市のどの予算・財源に会計上対応するのかは確認できていません。
3本の契約が確認できたことで、次に見るべき点も絞れます。最大額の280万円契約には公募支援が含まれ、同じ2月2日には別のNFT・トークン基盤公募の開始日も記録されています。280万円契約そのものを公募の受注契約とは扱わず、同日に存在する契約・公募・監査役公表を別資料として照合する必要があります。
Ch5〜
契約・公募・監査
画像を拡大して見る Ch5|2026年2月2日に重なる三つの記録
2026年2月2日には、三つの記録が重なります。
一つは、DMOなんじょうと日本Web3ツーリズム協会との280万円契約。二つ目は、「観光地域づくりDX基盤(NFT・トークンシステム)導入業務」の募集要項上の公募開始日。三つ目は、善井靖氏によるDMOなんじょう監査役就任の公表です。
ここで区別が必要です。280万円契約は、この150万円上限の公募で選ばれる事業者との契約ではありません。日本Web3ツーリズム協会は別の280万円契約で「公募支援」を担い、公募に対応する業務名・機能構成は、その後のNomadResortとの110万円契約と一致します。ただし、正式な選定結果原本は確認できていません。
同じ日付であることから、意思決定の因果関係や不正を導くことはできません。
2月2日に三つの記録が重なることは確認できますが、同じ日付だけでは関係の中身は分かりません。そこで、まず監査役就任について「本人側の公表」と「法人登記」を分け、監査役がどの範囲を監査する役職だったのかを確認します。
【根拠】完全版 #top-kobo #p-gap/EV-0007・EV-0008・EV-0058
ガバナンス組織がどのように意思決定し、監督し、責任を持つのか、という仕組み
Ch6|監査役「就任公表」と登記は分けて見る
善井靖氏について、2026年2月2日にDMOなんじょう監査役への就任が本人側から公表されています。
一方、法人登記簿では監査役として「吉井 靖」と記載され、2026年3月26日辞任、同年7月24日変更登記と確認できます。2月2日は公表日であり、登記上の就任日そのものは確認できません。
また、DMOなんじょうの登記には、監査役の監査範囲を会計に関するものに限定する定款の定めがあることも記載されています。
監査役就任の公表日と登記を分けると、次に確認すべきなのは、同日の280万円契約の中身です。契約書をたどると、別紙にもう一つの法人名が現れます。ここから先は、監査役という役割と、契約別紙に記載された法人との関係を、支払いの有無を推測せず確認します。
【根拠】完全版 #p-registry #p08/EV-0058・EV-0105
Ch7|280万円契約の別紙に、well f.m.「再委託先」
DMOなんじょうと日本Web3ツーリズム協会の280万円契約の別紙には、「well f.m.一般社団法人(再委託先)」という記載があります。
確認できるのは、契約書類にこの記載が存在することまでです。
実際に再委託契約が締結されたのか、支払いが行われたのか、金額はいくらだったのか、どのような承認手続が取られたのかは確認できていません。
契約別紙にwell f.m.の名称があることは確認できました。次に必要なのは、この法人と、同日に監査役就任が公表された善井靖氏との関係が、公表資料上どうなっているかです。実際の再委託や支払いは未確認のまま、人物・法人上の役割だけを切り分けます。
-
契約書本体 — 「本業務の詳細は別紙に定める。」(第2条2)、委託料は金2,800,000円(税込)(第3条) -
契約別紙の冒頭 — 「業務委託契約書」と併せて締結する旨の記載 -
契約別紙 項目2 — 「well f.m.一般社団法人(再委託先)の委託内容」の記載
実際に再委託契約が結ばれ、支払われたかは確認できていません。
Ch8|善井靖氏に確認できる複数の立場
公開資料では、善井靖氏について、少なくとも次の立場が確認できます。
- 南城市アドバイザー着任の公表
- DMO設立経過報告資料での「南城市DMO組成アドバイザー」による専門的助言
- DMOなんじょう監査役就任の公表
- well f.m.一般社団法人のファウンダー・理事
- Web3関連Awardの審査員一覧への掲載
複数の立場が存在すること自体を、直ちに問題と評価するものではありません。確認すべきなのは、助言、監査、審査、契約・再委託との関係が、どのような手続で区分・管理されていたのかです。
複数の役割が確認できると、人物関係だけを追うのでは不十分です。次に見るべきなのは、DMOの事業形成や情報発信の中で、これらの役割がどこに現れていたかです。ここでも、同じ人物・法人が登場することと、同じ契約・同じ資金であることは分けて扱います。
【根拠】完全版 #top-roles #p08/EV-0057・EV-0058・EV-0060
- 南城市への助言南城市アドバイザー着任を公表(2024-04)
- DMO設立経過報告資料に「南城市DMO組成アドバイザー による専門的助言」の記載
- 監査・役員DMOなんじょう監査役就任を本人側が公表(2026-02-02)
- 関係法人well f.m. ファウンダー・理事。同法人は契約別紙に「再委託先」と記載
- 審査Award審査員一覧に掲載(2026-03頃)
登記上の就任日は確認できていません。定款上、監査役の監査範囲は会計に限定されています。
Ch9〜
NFT / Web3事業
Ch9|「南城経済新聞」はDMO主導の構想として語られた
2026年1月6日の地域おこし協力隊募集記事には、活動テーマとして「南城経済新聞の構築・編集と情報発信」が記載されています。
3月26日のSummit Day1公開動画では、善井靖氏が南城経済新聞について「今立ち上げようとしてます」と述べ、さらに「これDMOが主導します」「DMOが持つんですね」と説明しています。
一方、正式な創刊、最終的な運営主体、DMOと外部関係者の契約、初期費用や広告収入の帰属は確認できていません。
ここで次に確認したいのは、こうした事業構想が市民や議会にどのように見えていたかです。「南城経済新聞」が市民向け広報にも現れる一方、NFT・Web3そのものは同じ公式媒体でどう扱われていたのか。そこで次章では、広報誌と議会会議録の記載を分けて確認します。
【根拠】完全版 #p-media-role/EV-0090・EV-0006
「その後実は南城経済新聞というのを今立ち上げようとしてます」「杉浦さんって横浜経済新聞の編集長なんですけども」「ウェルFMの理事をやっていただいてますが」
「っていうのが実はこれDMOが主導します」「DMOが持つんですね」
Ch10|広報誌と議会会議録で確認できたこと
2026年1月29日公開の『広報なんじょう』2026年2月号では、DMO特集2ページに「NFT」「Web3」「DAO」「トークン」の記載を確認できませんでした。
また、2026年7月27日に南城市議会会議録の全文検索システムで確認した記録では、「NFT」「Web3」「トークン」は全期間0件でした。対照語「DMO」は95件で、検索系の動作も確認されています。
ただし、検索0件であることと、当時一切説明がなかったことは同じではありません。会議録に収録されない説明会や全員協議会等、未収録資料の有無は確認できていません。
広報誌と公開会議録で確認できる情報の範囲が分かったところで、次に見るのは具体的なWeb3事業がいつ動き、南城市公式のNFT/Web3告知がいつ出たのかです。説明がなかったと断定するのではなく、契約・公募と公式告知の日付を並べて、公開記録上の時間差を確認します。
【根拠】完全版 #p-city #p03 #p-gap/EV-0101・EV-0062
画像を拡大して見る Ch11|契約・公募開始から市公式のNFT告知まで45日
募集要項上の公募開始日と280万円契約の締結日は、2026年2月2日です。
南城市公式資料でNFT/Web3を明示したSummit開催告知は、3月19日。2月2日から45日後です。Summitはその7日後、3月26日に始まりました。
これは公開記録の日付を並べたものです。45日間「隠していた」と評価するものではありません。
日付を並べると、2月2日の契約・公募開始と3月19日の市公式告知の間に45日あることが分かります。では、その7日後に始まったSummitで、NFTを南城市の地域資源へどう使う構想が実際に語られていたのか。次章では、公開動画の発言そのものを確認します。
Ch12|斎場御嶽だけではない――祖先供養、奥武島の祭り、久高島もNFT活用の例として語られた
2026年3月26日のTourism × Web3 Summit Day1では、「NFTで売る商品を考える」ワークショップの説明の中で、南城市の文化・信仰に関わる複数の対象がNFT活用の例として語られています。
まず斎場御嶽について、善井靖氏は、
「NFTで売る商品を考えようというのがワークショップになっています」
と説明した後、世界遺産・斎場御嶽を例に挙げ、
「そこの早朝参拝の権利」
と発言しています。ここで確認できるのは、早朝参拝の権利がNFTで扱う商品の例として公開の場で語られたことです。実際に販売されたこと、必要な許可が得られていたこと、南城市が正式決定したことまでは確認できません。
同じDay1では、祖先供養に関わる行事をNFTで有料化する提案も記録されています。知念の知名地区の旧盆4日目の行事について地元側から説明があった後、
「本当に当然無料で見れるんですよ」
「祖先のための供養なんですけど」
「あれこそNFTで有料で売った方がいいと思うんです」
と連続して発言しています。原発言は「祖先のための供養」です。正式商品化、地域関係者の同意、実施を示すものではありません。
その直後には、奥武島の夏祭りも話題になります。地域の祭りで横浜銀蝿の曲が流れ、若者が踊る場面について説明された後、
「あれもNFTで打ったら結構」
「参加権売れるんじゃないかと」
「ロックンロール横浜銀蝿で踊る権利みたいな」
と発言し、「そんなことをこの後のワークショップで」と続いています。保全された動画確認資料では、祖先の供養と島の夏祭りの参加権を売る案が、続くワークショップの題材として提示された流れが記録されています。
さらに久高島については、NomadResortの小吹智広氏から、
「全部周遊しないと久高島行っちゃダメですよ」
「証になってその方だけが渡れるとか」
「でもちゃんとお金を払ってほしいと」
という発言があり、渡航とNFT・デジタル証票を結び付ける構想が語られています。これも、実際に渡航制限が行われたことや、島側が同意したことを示すものではありません。
つまり、公開動画で確認できるのは、斎場御嶽の早朝参拝という一つのアイデアだけではありません。参拝、祖先供養、地域の祭り、離島への渡航といった南城市の文化・信仰・地域資源に関わる営みを、NFTや有料の商品・参加権・証票と結び付ける発想が複数、連続して提示されていました。
ただし、これらが正式に商品化されたこと、地域関係者が同意したこと、南城市が事業として承認したことを示すものではありません。
ここで次に確認したいのは、こうした構想が語られた同じSummitで、その事業に関わる予算がどのように説明されていたのかです。構想が予算化の原因だったとするのではなく、公開動画に残る約400万円の発言を、正式な予算記録とは分けて確認します。
【根拠】完全版 #p01/EV-0041・EV-0042・EV-0043/Day1公開動画/保全資料「別紙_聖地と住民_2026-07-26」
「NFTで売る商品を考えようというのがワークショップになっています」
「例えば南城市で言いますと 斎場御嶽というものがございまして」「世界遺産でございますが そこの早朝参拝の権利」
正式な販売・許可・市の決定を示すものではありません。
Ch13|公開動画で語られた「普通通らない」約400万円――事業計画、庁内説明、議会まで
Ch12で見たように、SummitではNFTを南城市の文化・信仰・地域資源へどう使うかという構想が複数語られていました。では、そのNFT関連事業について、予算はどのように作られ、庁内や議会へどのように説明されたと公開の場で語られていたのか。
2026年3月26日のTourism × Web3 Summit Day1には、善井靖氏と南城市職員の枝川佳平氏による、約400万円の補正予算をめぐる一連のやり取りが残っています。
善井氏は、この流れの中で、NFTを事業計画に入れた旨を説明しています。続いて、NFTの発行に関する仕組み開発と、市民向けの体験という予算上の文脈を示し、
「それで発行の仕組み開発並びに、これは市民向けの体験という項目で予算が用意されていまして、枝川さんが補正予算を400万通すんですね」
と発言しています。
その直後、
「これね、普通通らないんですよ。9月の補正で枝川さん、どうやって通したの?」
と問い、
「まず行政体にこのNFTの発行を含めてどうやって説得したのかって聞きたくないですか」
と続けています。
公開動画の別の保存・確認記録では、この一連のやり取りについて、善井氏が「どうやって通したのっていうテクニカル的な話」という趣旨で、予算を通した過程そのものを聞く流れが記録されています。
これに対して枝川氏は、
「NFTだけの補正ではなくて、今回補正を行ったというのが南城市のDMOの設立に係る費用としての補正を組みました」
と説明しています。
つまり、公開動画上で市職員が説明しているのは、「NFT費400万円」という独立した補正費目を設けたという話ではなく、DMO設立に係る費用として補正を組んだというものです。
さらに善井氏は、予算額の考え方について、
「なんとなくいくらかかるんだろうかっていう調査から行って、なんとなく400万ぐらいは確保した方がいいんじゃないか」
と述べた記録があります。
その後、話は金額だけでなく、庁内でどう通したかへ進みます。
善井氏は、
「この行政体の中で課長がいて部長がいてっていうのを通すわけじゃないですか」
と尋ねます。
さらに、
「課長が通り部長が通り財政課に行くじゃないですか。財政課の壁はどうだったんですか」
と質問しています。
枝川氏は議会について、
「今回手順の踏み方としては議会を上げる前にも、議会議員さんの皆さんにも事前に説明をさせていただきまして」
と説明しています。
また、保全された動画確認資料では、庁内説明について枝川氏が、
「その場に善井さんもいたので、説明も一緒にしてもらった」
と述べた記録があります。
ここで確認できるのは、外部アドバイザーである善井氏が、単に一般論としてNFTを紹介していたというだけではなく、本人と市職員が公開動画の中で、事業計画、約400万円という予算額、課長・部長・財政課・議会への説明過程について具体的に語っていたことです。
そして、この一連のやり取りの後、善井氏は事業計画づくりそのものについて、
「事業計画をアドバイザーは書かないんです」
と説明したうえで、
「なので、本当はタブーの事業計画づくりをやるんですが」
と発言しています。続けて、市職員らと「3日間缶詰」で細かな数値まで事業計画を作り上げた旨を語っています。
ただし、ここは二つの留保を外せません。
第一に、公開されている南城市の補正予算書に「NFT費400万円」という独立費目は確認できていません。 公開予算資料ではDMO設立・運営に関するより大きな予算枠が確認されており、動画中の「約400万円」が正式な会計上どの費目に対応するのかは、動画だけでは確定できません。
第二に、後に確認されたWeb3関連3契約は、
- 日本Web3ツーリズム協会 280万円
- NomadResort 110万円
- 100万人DAO 10万円
で、合計すると400万円です。
しかし、公開動画で語られた「約400万円」と、この3契約合計400万円が、会計上同一の予算・支出を指すことは確認できていません。 金額が一致することと、同じ資金であることは別です。
したがって、この章で確認できる中心事実は、公開の場で、NFTを含む事業計画、約400万円の予算、庁内・財政課・議会への説明、外部アドバイザーの事業計画づくりへの関与について、一連の発言が残っていることです。予算編成や議会手続の適否そのものは、動画だけから判断しません。
ここからは金額とは別の確認です。同じSummitではAwardsも実施されているため、次章では、事業の対外発信・審査の場がどのような仕組みだったのかを、審査員一覧、協賛資料、結果公表から確認します。
【根拠】完全版 #p05 #top-taboo/EV-0006/Day1公開動画/保全動画確認資料
前記3契約の約400万円と、この発言中の400万円が会計上同一のものかは確認できていません。
Ch14|8組全員受賞だけではない――協賛、旅費、物販を含む資金の全体像は確認できているか
Japan Tourism NFT Awards 2025では、4部門に2組ずつ、計8組のファイナリストが公表されています。結果はグランプリ4組、準グランプリ4組で、8組すべてがいずれかの賞を受けています。
公表された審査員一覧には「well f.m.一般社団法人善井氏」の表記があります。一方、善井氏が実際にファイナル審査を担当したか、採点対象の範囲、応募総数、採点表、利益相反申告の有無は、公開資料から確認できていません。
ここで見るべきなのは、受賞構造だけではありません。主催者の協賛・協力依頼書には、金額別の有料協賛プランが記載されています。
- クダカ 100万円
- リュウキュウ 50万円
- プラチナ 30万円
- ゴールド 20万円
- 担当者現地視察 20万円
- シルバー 10万円
- ブロンズ 5万円
上位2プランについては、「審査員としての参加のご相談可能」との記載があります。ただし、協賛金を支払えば必ず審査員になれたことや、実際に有料協賛者が審査を担当したことは確認できていません。
また、20万円の「担当者現地視察プラン」には、企業担当者1名の航空券・宿泊券等付きと記載されています。ファイナリストについても、登壇者の沖縄への旅費(航空券・宿泊費)を主催者が負担するとの記載があります。実際に何人分を、いくら支払ったのかは確認できていません。
さらに、サミット後に確認されたnanjo marketには、NANCREWオリジナルTシャツ3,500円、なんじぃトートバッグ1,650円、久高島の塩1,900円、デジタル会員証0円などの価格表示があり、後には「テスト用のサンプル」と記載されたNFT関連5商品が各100万円で表示されていました。
ここは区別が必要です。協賛募集、旅費負担、nanjo marketの物販・商品表示は、それぞれ別の記録です。これらが一つの収支として直接つながっていたことは確認できていません。
現時点で確認できていないのは、
- 実際の協賛申込社数・入金総額
- EC販売数量・売上総額
- 売上金の受取先
- 決済手数料・返金
- 商品提供者への支払・分配
- 航空券・宿泊費の実負担人数・金額
- それぞれの財源
- 会場・運営等の実支出
- サミット全体の収入・支出・精算
です。
公費が関係する事業を見るとき、支出額だけでは全体像は分かりません。協賛や物販などの収入経路が設計され、旅費等の負担も予定されていたのであれば、最終的に、いくら入り、誰が受け取り、いくら使い、誰が負担し、どう精算したのかも確認対象になります。
Awardsの構造を確認しても、それだけではWeb3実証が地域でどの程度使われたかは分かりません。そこで次に、PoCそのものについて事業者が報告した利用実績を確認します。審査結果と利用実績は別の指標として扱います。
【根拠】完全版 #p09 #p-money/EV-0059・EV-0060・EV-0061・EV-0067・EV-0068
Ch15|PoCの実績は、事業者報告値として記録されている
2026年7月9日に公開された「検証結果のご報告」の保存記録には、第1フェーズPoCの2026年3月末時点の実績として、次の数値があります。
- デジタル住民証NFT「結いまーる証」 72
- LINE公式アカウント 79
- Discord 22
- nanjo marketアクセス 166
原資料には、「上記の実績値は、事業者報告にもとづくものです」と注記されています。
この数字だけで、事業全体の成功・失敗を判断することはできません。
PoCの数字は、実際に報告された利用状況を知る材料にはなります。しかし、誰がどの役割を担う体制でPoCを進めていたのかまでは、この実績表からは分かりません。そこで時系列を少し戻し、3月24〜25日に整理された5者基本合意と、その後4月に現れた「私たち4者」という記載を確認します。
【根拠】完全版 #p04
Ch16|3月24日の基本合意書と、3月25日の公表を分けて見る
2026年3月24日、5者基本合意書の署名欄には同日の日付が記載されています。翌3月25日、日本Web3ツーリズム協会は、この5者による基本合意と役割分担を公表しました。
公表された5者は、DMOなんじょう、日本Web3ツーリズム協会、NomadResort、100万人DAO、well f.m.です。
その約3週間後、4月15日の公開記事には、「なんじょうNFTポータル事業において私たち4者が設立しようとしている合同会社型DAO」という記載があります。
この「4者」が具体的に誰を指すのか、5者基本合意との関係がどうなっていたのかは特定できていません。誰か1者が外されたと断定することもできません。
5者の役割分担が公表され、その後に「私たち4者」という別の表現も現れました。ただし、その違いの意味は資料から確定できません。その一方で、5月には同じDMOで別の観光DX協議が始まり、5月25日には旧NFTポータル第2フェーズの見送りが確認されます。次章では、この二つを「移行」と決めつけず、別事業として時系列を分けます。
【根拠】完全版 #p10/EV-0014・EV-0015/5者基本合意書原本
Ch17〜
斎場御嶽DXと中止
画像を拡大して見る Ch17|旧NFTを引き継ぐためではなく、「別の観光DX」の相談として始まった
ここまで見てきた旧NFT/Web3事業と、その後Garnish Okinawaが関わった観光DXは、同じ事業ではありません。
Garnish側の当時の聴取記録では、観光DXへ関わるにあたり、旧NFT事業を継続するのであれば参加できない旨を伝え、NFTとは切り離して進めるとの説明を受けたとされています。別の聴取記録には、旧NFT関係について「整理しました」「DMOとは一切関係がない」「契約は3月末で切れている」、新しい観光DXについては「NFTとは切り離して進める」と説明された旨が残っています。
これは当社側の聴取記録であり、相手方が確認した逐語録ではありません。「整理した」が具体的にどの契約・役職・権限までを指していたのかも、この記録だけでは特定できません。
一方、客観的なメールでは、2026年5月15日、DMOなんじょう代表からGarnishへ、
「観光DXについて打合せの時間(2時間程度)をいただきたい」
との依頼が送られています。Garnish側から一方的に営業して始まった関係ではなく、DMO側から観光DXの打合せ依頼があったことはメールで確認できます。
そして5月25日、DMOなんじょうは日本Web3ツーリズム協会に対し、NFTポータル第2フェーズについて、社内・取締役会で検討した結果、新たな業務委託契約の締結と先行運用を「一度見送らせていただく(断念する)」と通知しています。
客観的に確認できるのは、第2フェーズの新規委託・先行運用が見送られたことです。旧NFTに関する契約、基本合意、権限、データ、外向け発信など、あらゆる関係がこの時点ですべて消滅したことを意味しません。
つまり、当社側の認識では、旧NFT事業を引き継ぐために観光DXへ入ったのではなく、旧NFTとは切り離した別の観光DXを考えるという説明のもとで協議が進んだことになります。
この説明が後に重要になります。
7月にnanjo marketの販売状態が確認された後、なぜDMO事業と誤認され得る状態が残っていたのかを確認するため、契約や基本合意を改めて確認する必要が生じました。
7月10日10時53分、Garnish側からDMOへ、「業務委託契約の有無、基本合意書の位置付け、契約見送り後の対応、外部発信との関係など、整理した上で対応方針を決める必要がある」と連絡しています。同日22時11分には、旧NFT関連3契約のPDFがDMOから送付され、保全されています。
また当社側の聴取記録では、この日、DMO側から旧NFT事業の契約資料を示されたとされ、それまで受けていた「整理した」「契約は3月末で切れている」といった説明と、実際の契約・5者基本合意等を改めて照合する必要が生じた、と整理されています。
したがって、5月に受けた説明と、7月に確認した契約・合意関係を、後から同じものとして扱わないことが重要です。5月時点の認識と、7月10日以降に確認できた資料を分けて読みます。
ここで、旧NFT事業と観光DXが同じDMOの中で別の動きとして存在していたことが分かります。次に、Garnishはそもそもどのような関係から南城市・DMOの観光DXへ入っていったのかを確認します。
【根拠】完全版 #p13 #p-collab-start/EV-0023・EV-0016・EV-0097・EV-0048・EV-0053
Ch18|Garnishの関与は、この観光DXから突然始まったものではない
Garnish Okinawaと南城市・DMOとの関わりは、斎場御嶽観光DXから突然始まったものではありません。
その前の2026年5月には、南城市と久高島を舞台にした「鯉のぼりAR 2026」を実施していました。5月5日から10日にかけて、南城市地域物産館、知念岬公園、久高島宿泊交流館、久高島徳仁港などでWebARを体験できる企画で、ポスターには「後援:DMOなんじょう」「協賛:KARI-AI・Garnish Okinawa合同会社」と記載されています。
これは、後に300万円が争点となった斎場御嶽観光DXとは別に、それ以前から当社が地域で行っていた取り組みです。
また、Garnish側にはこの時点ですでに、久高島、琉球祈りの道、観光データ分析などに関する既存の技術・プロダクトがありました。4月29日の記録では、これらのURLをDMO側担当者へ送っています。
つまり、GarnishはNFT問題が起きてから初めて南城市に関わったのではなく、それ以前から南城市や久高島周辺で地域向けのデジタル施策に取り組んでいました。
こうした関係の中で、DMO側から旧NFT事業についての話や、これからDMOとして何をしていくのかという相談を受けるようになります。
Garnish側の当時の聴取記録では、旧NFT事業を継続するのであれば参加できない旨を伝え、DMO側からは旧NFT関係を「整理した」、新たな観光DXはNFTとは切り離して進めるとの説明を受けたとされています。客観的なメールでは、5月15日にDMOなんじょう代表からGarnishへ「観光DXについて打合せの時間をいただきたい」と依頼が送られています。
つまり、初見の読者が押さえるべき入口は、
以前から南城市・久高島周辺で地域向けデジタル実装・既存技術があった
→ 旧NFT事業をめぐる事情と今後の事業について相談を受けた
→ Garnish側は旧NFTを継続するなら参加できないとし、NFTとは切り離した別の観光DXとして協議した
という流れです。
その新しい観光DXで中心課題となったのが、斎場御嶽の保存修理に伴う閉鎖・入場無料期間に、入場料収入をどう補うかという問題でした。
当社が6月16日にDMOへ送付した役員用事業紹介資料では、
「斎場御嶽の保存修理に伴う閉鎖・入場無料期間に、入場料収入をどう補うか」
を課題として整理し、
- XRシアター――閉鎖・無料期間も収益と体験の柱にする
- 多言語Web・集客基盤――閉鎖期間の来訪案内を多言語で行う
- 予約・地域OTA――体験の予約導線と地域内の販売基盤をつくる
- サポーター制度・ガイド事業――継続的な支援・案内の仕組みをつくる
という構造を示しています。
したがって、依頼・協議の対象はXRシアター一つではありませんでした。その後の実務では、XR、DMO公式Webを含むWebサイト刷新、セキュリティ、CMS、アカウント管理、多言語化、予約・地域OTA、AI、データ分析、ガイド、サポーター制度など、複数領域を横断する観光DXへ広がっています。各項目について、企画・制作・実装・共有・運用のどこまで進んだかは、別章で段階を分けて扱います。
契約面では、6月23日付の秘密保持契約書、6月26日付の包括協定書が確認されています。秘密保持契約の対象は「南城市における観光・行政・地域のDXの推進事業」で、Kari-AI等の技術、事業計画・収支計画・価格、未公表の構想・資料・設計案等が秘密情報として挙げられています。
包括協定はGarnish Okinawa合同会社とDMOなんじょう株式会社との二者間で、南城市は署名当事者ではありません。また包括協定は、個別事業の遂行や対価を別途の個別協定・契約で定めることを前提としています。
ここから先は、Garnish自身が当事者になります。そのため、契約書・メール等で直接確認できる事実と、打合せ時の説明や事業設計についての当社の協議記録・認識を明確に分けて記載します。
【根拠】完全版 #p-works #p-collab-start/EV-0084・EV-0023・EV-0074・EV-0132・EV-0135
Ch19|2026年5月22日のXR関連見積は10,069,375円
2026年5月22日付の見積書GA-2026-SEIFA-005は、税込10,069,375円です。
内訳には、映像コンテンツ制作、AR構築、立体音響、設計・現地調査、施工、プロジェクトマネジメント等が含まれています。
一方、備考には、公式ランディングページはDMOなんじょう公式Webとの統合により別途対応予定と記載されています。したがって、この約1,007万円を観光DX全体の最終価格として扱うことはできません。
見積書からXR関連10,069,375円は直接確認できます。一方、その後の資料には300万円という別の数字が現れます。両者の差を「値引き」と決めつけるのではなく、なぜ二つの金額が併存するのかを確認するため、次章では当社の協議記録・認識と、当時の3系統の資料を分けて見ます。
【根拠】完全版 #estimate-10069375
画像を拡大して見る Ch20|約300万円/約707万円は「当社の協議記録・認識」
完全版では、Garnish側の協議記録・認識として、相手側が約300万円を負担し、10,069,375円との差額7,069,375円(約707万円)を当社側が先行負担し、事業開始後の収益から回収する設計だったと整理しています。
ただし、この300万円/707万円の配分をそのまま記載した一次資料は、現在確認できていません。
また、300万円については、5月22日のXR見積、6月15〜16日の事業紹介資料、6月20〜29日の見積・請求・契約系で、対象範囲の書かれ方が異なります。したがって、資料ごとの記載を分けて読む必要があります。
ここで、10,069,375円という見積額と、約300万円/約707万円という当社認識上の負担構造は、証拠の強さが異なることが分かります。次に確認すべきなのは、約707万円が「必ず回収できる債権」だったのか、それとも売上に依存する事業リスクだったのかです。
Ch21|売上リスクと、事業中止は同じではない
完全版は、当社の事業認識として、約700万円相当を事業収益から回収する前提で先行負担し、売上が不足すれば回収できないリスクを当社側も負う設計だったと整理しています。
これは、約700万円の回収が契約上保証されていたという意味ではありません。
事業が開業前に止まった場合、当社は、売上から回収するという前提そのものが失われたと評価しています。これは当社側の事業認識・評価として扱います。
当社認識では、約700万円相当は売上から回収する前提で、売上不足のリスクも当社側が負う設計でした。では、開業前に事業が止まった時点で、実際にはどこまで仕事が進んでいたのか。精算を考える前に、企画・制作・実装・共有・納品を同じ言葉でまとめず、成果物の進捗を確認する必要があります。
【根拠】完全版 #price-share #p-collab-price
Ch22|「作った」「渡した」「使われた」を分けて見る
観光DXの成果物は、同じ完成度ではありません。完全版は、制作確認、DMOへ提供確認、DMO側の利用確認、当社作業記録を分けています。
例えば、御新下り衣装資料は6月5日にDMOへ送付、シアター動画サンプル4本は7月8日に送付、新しい3サイトは7月14日にDMO内部へ共有、XRシアターLP・予約ページURLは7月22日に共有されています。
一方、予約システムはローカル環境での実装・検証記録があり、完成版映像の完成・納品は未確認です。
したがって、企画、制作、実装、共有、納品、検収を一括して「実装済み」とは書きません。
成果物を段階別に見ると、観光DXではWeb刷新やCMS、予約導線、XR準備など複数の実務が並行していたことが分かります。Web刷新・既存サイトからの移行準備・セキュリティ対応のため既存環境を確認する中で、旧NFT関連の公開状態も確認することになりました。次章では、その確認の中で見つかったnanjo marketの状態を時系列で見ます。
Ch23|Web刷新・セキュリティ対応の中で、nanjo marketを確認した
斎場御嶽観光DXでは、XRだけでなく、DMO公式Webの刷新・管理、既存サイトからの移行準備、セキュリティ対応も並行して進めていました。
2026年6月29日、DMOなんじょうからGarnishへ公式ウェブサイトのアカウント情報が提供され、翌6月30日には確認作業に必要な認証設定についてDMO側が対応しています。Garnish側は、Web刷新・移行準備・セキュリティ対応のために既存環境を確認し、その中で旧NFT関連の公開状態も確認していきます。
7月6日に保存した商品ページのソースコードと、7月7日の保存画面では、NFT関連5商品が各100万円で表示され、在庫表示は4・4・4・19・29、合計60点でした。各100万円という価格表示と、合計60点という在庫表示を単純乗算すると6,000万円相当です。ただし、これは表示上の価格と在庫数を掛け合わせた数値であり、6,000万円の販売・売上・決済が実際に成立したことを示すものではありません。
各商品ページには、同時に「テスト用のサンプルです。実際の販売・権利付与は行われておりません。」との記載がありました。つまり、テスト用との注記がある一方で、100万円の価格表示、在庫表示、購入UIが同じ公開画面上に存在していました。
7月7日、DMOなんじょう公式サイト上のnanjo marketに関する注意喚起ページが公開された記録があります。これは後に公開された個別の検証記事群とは別に扱います。
7月8日、実際の購入導線を確認すると、カートに「見積もり合計 ¥1,001,650 JPY」が表示され、チェックアウト画面まで遷移できました。公開HTMLには、`data-environment="production"`、`shopifyPaymentsEnabled:true`などの本番決済関連の設定値も確認されています。ただし、Shopify管理画面側の最終設定や、実際の決済成立までは確認していません。
同日、DMOなんじょうから関係事業者へ、nanjo marketの販売導線の停止、DMO表記の削除、公式LINE等からの導線解除と説明を求める正式要請が送られています。これは、販売状態への対応としてDMO側が行ったことをメールで直接確認できます。
7月9日、日本Web3ツーリズム協会からDMOへ、「DMOなんじょう様の事業として誤認され得る状態」だった旨の謝罪と、Shopifyを非公開にしたとの連絡が送られました。同日、DMO公式サイト上の注意喚起ページが更新されていることも、当時のメールで確認できます。
ただし、謝罪と販売サイトの非公開化によって、旧NFT事業の管理・引渡し問題まで解決したことにはなりません。
完全版では、7月18日のトップページ再更新で、
- 管理アカウントの未引渡し
- 原データ・ログの未引渡し
- 承認していない購入導線
- 証拠保全・引渡しの要求
などが追加されたと整理されています。
さらに、旧NFT関連3契約の納品・検収を確認する章では、公開できる資料の範囲で、管理画面ログイン、管理者権限、ID・アクセス手段、原データ、注文・決済記録、操作ログ、権限履歴、NFT発行・配布履歴、ウォレット/トランザクション情報、ソースコード、設計書、運用マニュアル、納品書、検収書、成果報告書について、引渡し・納品・検収の完了を示す記録を確認できていないと整理しています。
ここは表現を分けます。7月18日の公表記録では、管理アカウントと原データ・ログを「未引渡し」として扱っています。一方、それ以外の項目を含む納品整理は、公開できる資料の範囲で「未確認」という記録です。したがって、「何も納品されていない」と一括断定するものではありません。
つまり、この時点で確認できたのは、
100万円の商品等を確認した
→ DMOが販売導線の停止と説明を要請した
→ 相手方が謝罪し、Shopifyを非公開にした
という緊急対応です。
しかしその後も、
誰がシステムを管理していたのか
DMOは管理権限・原データ・ログをどこまで保有していたのか
契約上、何が納品・引き渡されるべきだったのか
という別の確認事項が残りました。
そのため、論点は「100万円の商品ページを止めるか」だけではなく、旧NFT事業の契約、基本合意、管理権限、データ、成果物、納品・検収へ広がります。
7月10日10時53分、Garnish側からDMOへ、「業務委託契約の有無、基本合意書の位置付け、契約見送り後の対応、外部発信との関係など、整理した上で対応方針を決める必要がある」と連絡しています。同日22時11分には、3本の業務委託契約書PDFがDMOから送付され、保全されています。
したがって、7月9日の謝罪・非公開化と、成果物・管理権限・データ等の引渡し完了は同じではありません。なぜ7月9日で確認が終わらず、契約書や納品・管理権限まで確認する必要があったのかは、この違いから理解できます。
ただし、ここから後の公表、南城市の照会、XR試写会中止等が、この確認作業によって引き起こされたとまでは資料から確定できません。次章では、その後に起きた行政照会とXR側の出来事を、因果を足さず時系列で確認します。
【根拠】完全版 #chronology #p12 #p13 #p-publications #p14-deliverables/EV-0024・EV-0025・EV-0017・EV-0109・EV-0110・EV-0018・EV-0020・EV-0112・EV-0048・EV-0053
出品数の内訳は、保存済み商品ページのソースコード(2026年7月6日保存)の在庫表示によります: 碧波4・スーパームーン4・やぶさち4・聖地の継承者19・樽オーナーズパス29 = 表示在庫合計60点。
Ch24|確認事項が増えた後、7月22日から何が起きたのか
Ch23の販売状態への対応後、Garnish側は契約・基本合意・管理権限・引渡し状況の確認を進めました。7月18日にはDMO公式サイトのトップページ保存コード上で追加の確認事項を含む再更新が記録され、同じ7月9日から20日にかけては個別の検証記事群も掲載されています。これらの掲載履歴は次章で分解します。
その時期の7月22日、南城市長名の南企観第301号がDMOなんじょうへ出されました。文書は記事公開に関する事実確認を求め、回答期限は同日16時とされています。同日13時48分には、DMOなんじょうの當眞隆夫氏からGarnish代表へ、至急の面談申入れが送られています。ただし、この面談申入れメール本文には、市の照会や記事削除への言及はありません。したがって、301号が面談申入れの原因だったとは断定しません。
7月24日には、6月26日付の包括協定締結についてPR TIMESで対外公表が行われ、第一弾事業として斎場御嶽XRシアターを8月に公開予定とする発表が出ています。つまり、この時点では対外的には観光DXの公開準備も進んでいました。
7月27日12時03分、翌日のXR試写会についてDMOからリマインドが送られました。ところが同日17時00分40秒、「取締役より、ストップがかかっており」として試写会中止の連絡が届きました。約5時間の間に何が協議されたのかは、この2通だけでは分かりません。
7月27日の中止メールには「30日の取締役会後にご報告」と記載されており、7月30日にはシアター工事中止の連絡が届いています。この記録から、取締役会がどのような議論や決議をしたのかまでは確定しません。
7月31日8時、Garnishは「斎場御嶽XRシアターの公開見送りに関するお知らせ」を公表しました。同日17時40分、DMOなんじょう公式サイト上には、これとは別に「なんじょうNFTポータル事業に関するご報告とお詫び」が掲載されています。さらに8月4日には、「ホームページ上の不適切記事掲載に関するお詫びとお知らせ」という別の公表が掲載され、「第三者」「不法な行為」という表現が用いられました。
ここで確認できるのは、7月22日の行政照会、7月24日の観光DX公表、7月27日の試写会リマインドと中止、7月30日の工事中止、7月31日と8月4日の別々の公表が、この順序で確認できることです。これら相互の因果関係は、一次資料から確定できる範囲を超えて結び付けません。
次章では、この流れの中で繰り返し登場する「公表」を一括りにせず、トップページ注意喚起、個別検証記事5本、7月31日記事、8月4日公表を分けて整理します。
【根拠】完全版 #p-inquiry #chronology/EV-0031・EV-0034・EV-0035・EV-0070
画像を拡大して見る Ch25|「公表」は一つではない――トップ注意喚起、個別5記事、7月31日、8月4日
Ch23〜24では、nanjo marketの確認後に複数の掲載・更新が行われ、その後に南城市の照会やXR側の中止が続いた時系列を見ました。ここでは、「何を公表したのか」を混ぜないために、掲載単位を分けて整理します。
最初はトップページ上の注意喚起です。
7月7日、DMOなんじょう公式サイト上にnanjo marketについての注意喚起ページが公開された記録があります。中心は、nanjo marketの状態、100万円表示の商品、購入手続へ進める導線、DMO・南城市の公式事業と誤認され得る状態など、利用者保護に関わる内容です。
7月9日、関係事業者側から、DMO事業と誤認され得る状態だった旨の謝罪とShopify非公開化の連絡がありました。同日、注意喚起ページも更新された記録があります。当時のメールには、Garnish側からDMO責任者へ「本日、DMOなんじょう公式サイトの注意喚起ページを更新しています」と伝えた記録があります。
販売導線が非公開になったことで、緊急の利用者保護対応は一段進みました。しかし、なぜその状態が生じたのか、誰が管理権限・原データ・ログを持っていたのか、契約見送り後の運用がどうなっていたのかは別に確認する必要がありました。7月10日のメールで契約・基本合意・見送り後の対応を整理する必要があると記録され、その後、契約資料や管理権限・引渡し状況の確認が進みます。
7月18日については、トップページ保存コード上、再更新されたものとして記録されています。そこでは、管理アカウント、原データ、ログ等の未引渡し、承認していない購入導線、4者による合同会社型DAO構想への言及、証拠保全・引渡し要求、弁護士相談・必要な法的対応への着手などが追加されています。これは7月7日の高額商品注意喚起と同じ内容を繰り返したものではなく、確認対象が管理権限・データ・契約関係へ広がった記録です。
ただし、トップページの更新履歴だけが7月の掲載すべてではありません。
これとは別に、DMOなんじょう公式サイトでは、7月9日(2本)・7月11日・7月18日・7月20日に、計5本の個別検証記事・検証資料が掲載されています。完全版では、この5本を記事①〜⑤として保全しています。南企観第301号は記事公開に関する事実確認の照会であり、完全版ではこれらの記事①〜⑤と関連する発信を照会対象として整理しています。
そして7月31日17時40分には、さらに別の記事「なんじょうNFTポータル事業に関するご報告とお詫び」がDMOなんじょう公式サイト上に掲載されました。同記事では、日本Web3ツーリズム協会によるシステム変更がDMOとの「事前協議・承認を経ないまま」行われ、南城市またはDMOの公式事業と誤認され得る状態が生じたとの説明、7月9日にアクセス制限を行ったこと、実際の決済完了者は確認されていないこと等が記載されています。
さらに8月4日、DMOなんじょう公式サイト上に「ホームページ上の不適切記事掲載に関するお詫びとお知らせ」が掲載されました。ここでは、Garnish側関係者について「第三者」「不法な行為」という表現が用いられています。これは7月31日のNFTポータルに関する報告とは、題名も対象も異なる別の公表です。
したがって、この期間は少なくとも、①7月7日・9日・18日のトップページ注意喚起の更新履歴、②7月9日・11日・18日・20日の個別5記事、③7月31日のNFTポータルに関する別記事、④8月4日のHP掲載行為に関する別公表に分けて読む必要があります。
また、DMOなんじょう公式サイトに記事が掲載されていたこと、表示上DMOなんじょう株式会社名義であったことと、誰が原稿を作成したか、誰がWordPress等で公開操作をしたか、誰が掲載を承認したかは別の問題です。南企観第301号や後の事実確認メールがこの点を照会対象としているため、本稿では証拠がない限り一つの「公表主体」にまとめません。
ここまでで公表履歴そのものは分けられます。しかし、7月22日の照会後に試写会・工事が中止された理由、7月31日・8月4日の公表に至った意思決定経緯は、公開日が前後しているだけでは確定できません。その境界を残したまま、次章以降の契約終了・返還要求を確認します。
【根拠】完全版 #p-publications #p-inquiry #chronology #p-yoshii-mails/EV-0070・EV-0018・EV-0020・EV-0112・7月18日保存コード・7月31日保存HTML・EV-0036
Ch26|事業中止で失われたと当社が評価するもの
完全版は、当社の協議記録・認識として、約700万円相当を先行負担し、事業開始後の収益から回収する前提だったと整理しています。
そのため当社は、開業前に事業が中止されたことで、売上から回収するという前提が失われたと評価しています。
これは契約上保証された回収権が消滅した、あるいは約707万円の損害が確定したという意味ではありません。あくまで当社側の事業認識と経済的評価です。
【根拠】完全版 #price-share #p-collab-price
Ch27〜
300万円返還要求と納品
Ch27|8月3日付の内容証明で、300万円の返還が求められた
2026年8月3日、日本郵便の認証が付された書留内容証明郵便が、DMOなんじょう株式会社代理人からGarnish Okinawa合同会社へ発送されています。
文書は、包括協定および「KARIプロジェクターシステム一式」の導入にかかる委託業務契約を解除するとし、交付データ等の返還・破棄と、300万円の返還を求めています。
300万円は、内容証明上、「KARIプロジェクターシステム一式」の導入に関して支払われた金額として記載されています。
ここまでの経緯の後、8月3日付の内容証明で、協定・契約の解除と300万円返還要求が文書として示されました。次に確認すべきなのは、「解除理由があるかないか」ではなく、文書が具体的に何を特定し、何を特定していないのかです。そこで内容証明を項目ごとに読みます。
日本郵便の差出認証2026-08-03 受付番号第13283221243号
Ch28|内容証明に書かれていること、特定されていないこと
内容証明には、Garnishが「第三者を糾弾するかのような記事」を掲載したとの評価があり、包括協定第18条2項に基づく解除と記載されています。
一方、文書上は、問題とする記事名、掲載日、URL、「第三者」が誰か、問題とする具体的記載、どの記載が事実と異なるのかは特定されていません。
また、第18条2項の①〜⑤のどの号に該当するとするのかも特定されていません。
したがって、「解除理由が書かれていない」とは言えませんが、解除理由の具体的な対象・条項上の位置づけには未特定部分があります。解除の有効性そのものは、この整理とは別の法的問題です。
内容証明には記事掲載を問題とする評価と解除の意思表示があります。一方で、問題とする記事や具体的記載、第18条2項のどの号かは特定されていません。さらに文書は300万円返還を求めています。そこで次は、300万円返還要求と、それまでに進んでいた観光DX全体の精算を同じ論点として扱えるのかを分けて確認します。
【根拠】完全版 #notice-check #notice-article18/EV-0186・EV-0135
| 論点 | 内容証明の記載 |
|---|---|
| 解除の理由 | 記載あり |
| 問題とする記事名 | — 特定なし |
| 掲載日 | — 特定なし |
| URL | — 特定なし |
| 「第三者」が誰か | — 特定なし |
| 問題とする具体的な記載 | — 特定なし |
- 銀行取引停止処分を受けたとき
- 支払の停止・破産等の申立てがあったとき
- 解散の決議をし、又は解散したとき
- 反社会的勢力に該当することが判明したとき
- その他前各号に準ずる重大な事由に至ったとき
Ch29|返還要求と、事業全体の精算は別の論点
Garnish側は、300万円の返還要求とは別に、すでに制作・提供された成果物、実際に発生した機材・材料・クラウド等の実費、成果連動を前提に初期費用を計上せず実施した開発・制作・調査等を含め、事業全体として精算する必要があるとの見解を示しています。
これは当社の見解です。相手方に法的な支払義務が確定していることや、請求可能額が確定していることを意味しません。
また、300万円の対象範囲は、当時の資料の系統によって書かれ方が異なります。そのため、一つの資料だけから事業全体の価格を決めることはしません。
返還要求と事業全体の精算は、同じ数字の問題ではありません。ここで初めて、当社がなぜ「300万円だけでは全体を説明できない」と評価しているのかが見えてきます。次章では、その評価を事実ではなく当社の評価として明示し、相手方の意図までは認定しません。
【根拠】完全版 #p-collab-settle #price-three
- 約1,007万円のXR関連見積
- 当社側 約700万円の負担
- レベニューシェア
- 多言語サイト
- OTA等その他の成果物
- 既履行成果物の精算
- NFT/Web3をめぐる問題
- 再委託
- 利益相反
Ch30|「300万円だけの問題ではない」は、当社の評価として書く
当社は、問題の中心を300万円の返還だけに置くと、それ以前に確認していた契約、公募、再委託の記載、監査、旧NFT事業の成果物、観光DXの既履行業務などが、一件の企業間トラブルとして整理されてしまうと評価しています。
完全版は、この点を当社の評価として明示しています。
DMOなんじょうや南城市が、そうした結果を意図していたと認定するものではありません。
当社の評価を事実と分離したうえで、次に確認すべきなのは、300万円以外に実際どのような未解決事項が残っていたかです。その一つが、旧NFT事業の成果物・管理権限・データがDMOへどこまで納品・引き渡されていたかという問題でした。
【根拠】完全版 #concealment
Ch31|旧NFT事業では、納品・検収の完了記録をどこまで確認できるか
旧NFT関連3契約について、完全版は、受託者からDMOなんじょうへの納品・検収・引渡しがどこまで確認できるかを整理しています。
公開できる資料の範囲では、管理画面ログイン、管理者権限、ID・アクセス手段、原データ、注文・決済記録、操作ログ、ソースコード、設計書、運用マニュアル、納品書、検収書等について、引渡し完了を示す記録を確認できていません。
これは「何も納品されていない」と断定するものではありません。画面が存在することと、契約上の成果物が納品・検収されたことも別です。
旧NFT事業について、公開できる資料からは納品・検収・引渡し完了を示す記録を確認できていません。ただし、「何も納品されていない」とまでは言えません。
ここから先は別の論点です。後から市民・議会が当時の事業を検証するとき、公的機関が公開していた情報が現在も辿れる状態にあるかも確認する必要があります。同じ時期、南城市公式サイトの募集記事・添付資料には公開状態の変化が確認されています。旧NFT事業の納品問題と因果で結ばず、次章では「現在も公的情報が残っているか」という観点から404の事実だけを確認します。
【根拠】完全版 #p14-deliverables
Ch32〜
その後の検証と通常対価
Ch32|南城市公式サイトのDMO関連募集5URLは404
南城市公式サイトでは、DMO型地域おこし協力隊に関する募集記事3本と、添付PDF2本の計5URLが、2026年7月29日時点で404となっていました。8月18日の再実測でも5URLすべてが404です。
1つのURLについては、第三者アーカイブで5月11日時点は200、7月28日時点は404と確認されています。
一方、同じ「公募・募集」カテゴリには期限切れの記事も残っています。
ここで確認できるのは公開状態の変化です。削除理由、操作主体、正確な削除日時、意図は確認できていません。また、この募集はNFT・トークン基盤導入業務の公募とは別の手続です。
404で確認できるのは、公開状態が変わったことまでです。理由や操作主体は分かりません。次に扱う那覇側の記録も、この404と因果関係があるという話ではありません。南城市で登場した人物・法人・テーマが、別地域の公開記録にどの時点で現れているかという別の確認です。
Ch33|那覇側には、時系列上の接点がある
那覇市観光協会の事業報告には、2024年9〜11月に観光庁「専門家派遣事業」による計6日間の派遣・レクチャーを受けたことが記載されています。2025年1月20日の特別セミナー講師には、「well f.m. 一般社団法人 理事 善井 靖(派遣専門家)」と明記されています。
2026年3月26〜28日に南城市で開催されたTourism × Web3 Summit 2026の開催告知には、那覇市観光協会が後援団体として記載されています。3月30日に観光庁の対象事業公募が始まり、6月11日に那覇市観光協会の「那覇MICEインバウンド・ローカルガイド稼働モデル創出事業」が採択されました。
7月13日にはwell f.m.が善井氏の那覇市アドバイザー就任を公表。8月12日に那覇市観光協会が公表した実施内容には、「広域・東御廻りコース(那覇・与那原・南城)」が含まれています。
ここから、南城市事業が那覇へ移転した、南城市での実績が申請に使われた、後援と採択に因果関係があった、と判断することはできません。申請書一式は未確認です。
那覇側には複数の時系列上の接点がありますが、南城市事業の移転や申請利用までは確認できません。ここでネットワークの話はいったん止めます。残る大きな実務論点は、観光DXで実際に行われた仕事を、通常の第三者発注ならどう評価するかです。そこで次章から参考試算の方法と限界を確認します。
【根拠】完全版 #p-naha
Ch34|通常対価は「参考試算」として扱う
観光DXの制作・開発物について、完全版では、案件の背景・制作物・事業設計を与えたうえで、異なる3系統のAIリサーチ環境により通常対価を独立試算しています。
これらは第三者による鑑定書ではありません。当サイトが比較検討のために行った参考試算です。
また、3結果は単純平均せず、実際の仕様に合わせた補正、重複項目の除外、完成形と中止時点までの既履行分の分離を行った比較モデルを別に作成しています。
参考試算は、結論を一つに決めるためではなく、市場での通常対価を比較するためのものです。3系統の結果に幅があるため、単純平均はしません。次章では、各試算の数字、実仕様へ補正した比較モデル、中止時点までの既履行分を分けて示します。
【根拠】完全版 #valuation
- 作った当社が制作・実装したことを確認できるもの
- 渡したDMOへ提供したことを確認できるもの
- 使われた実際に運用されたことを確認できるもの
Ch35|参考試算の数字と、法的な請求額は分ける
独立リサーチの結果は、税別で次のとおりです。
- A 約1億3,180万円
- B 約1億4,600万円
- C 約4億5,910万円
実仕様へ補正した当サイトの比較モデルは、税別約1億9,750万円です。
さらに、中止時点までに実際に進んでいた業務については、税別約5,900万円〜9,700万円、中心推計約8,300万円としています。
これらは損害額、請求額、裁判上の認定額、第三者鑑定額ではありません。既履行分約8,300万円も確定債権額ではありません。
ここで示した金額は、損害額や法的請求額ではありません。数字が大きいほど、根拠の種類を明示する必要があります。だからこそ、この検証では結論だけでなく、どの資料から何を確認し、どこを参考評価にとどめたかを公開することが重要になります。
【根拠】完全版 #valuation
Ch36|報道機関への資料送付・説明会案内と、8月12日の記者会見を分ける
完全版では、2026年8月8日から12日にかけて、報道機関各社への資料送付と、8月12日に予定された説明会の案内を行い、資料の送付は8月12日に実施したと記録しています。
これとは別に、完全版の時系列記録では、8月12日に那覇市内でGarnish Okinawaが記者会見を開催したとしています。
したがって、「説明会の案内」と「記者会見の開催」を一つの出来事としてまとめません。
このサイトを公開する目的として、完全版は次を挙げています。
- 一般には十分知られていなかった記録を示す
- 会見・報道だけでは示し切れない一次資料を公開する
- 行政・DMO・外部関係者の説明を原資料で検証できるようにする
- 反証資料・訂正情報を受け付ける
- 訂正履歴を残す
目的は、結論を信じてもらうことではなく、原資料まで辿って検証できる状態にすることです。
【根拠】完全版 #p17 #chronology/EV-0066
画像を拡大して見る Ch37|確認できる事実だけで全体を振り返る
DMOなんじょうは、南城市と民間の出資を含む官民出資の株式会社として2026年1月に成立しました。会社成立前の資料にはNFTを含む資金構想があり、成立後にはWeb3関連3契約が確認されています。
280万円契約の別紙にはwell f.m.が「再委託先」と記載され、同法人のファウンダー・理事である善井靖氏について、同じ2026年2月2日にDMO監査役就任が本人側から公表されていました。実際の再委託契約・支払いは確認できていません。
同じDMOでは、その後、斎場御嶽を中心とする観光DXの協議が進みました。XR関連には2026年5月22日付で税込10,069,375円の見積があります。一方、約300万円/約707万円の負担・回収構造は、当社の協議記録・認識として整理されているもので、その配分をそのまま記載した一次資料は確認できていません。
7月には、nanjo marketで1点100万円の商品と購入手続へ進める状態が確認され、DMOは関係事業者へ停止と説明を要請しました。翌日、相手方はDMO事業と誤認され得る状態だった旨を謝罪し、Shopifyを非公開にしたと連絡しています。
その後、南城市からの照会、面談申入れ、試写会中止、工事中止、複数の公表が時間順に確認されます。これらの因果関係は、資料から確認できる範囲を超えて結び付けません。
8月3日付の内容証明では、300万円の返還等が求められました。文書には解除理由に当たる評価はありますが、問題記事や具体的記載、第18条2項のどの号かは特定されていません。
残る確認事項は一つではありません。公費と予算、契約と公募、再委託の記載、監査と利益相反管理、旧NFT事業の納品・検収、観光DXの既履行業務と精算、それぞれを別の資料で確認する必要があります。
このダイジェストは、そこで結論を先に決めるためのものではありません。完全版とEvidenceへ進んだときに矛盾が生じないよう、確認できることと確認できないことを分けて示す入口です。